弁護士や司法書士ホームページのDNSラウンドロビン(負荷分散)

今日はお客様には中々気付いてもらえない”サーバー負荷”について書いてみたいと思います。
 
弁護士,法律事務所,司法書士事務所のホームページを運用していると,テレビに出演したり,雑誌のコラムを執筆したり,新聞に掲載されたり,誹謗中傷(苦笑)されたりするお客様がいらっしゃいます。
 
このような媒体に掲載されると,内容によってはホームページのアクセスが急上昇し,通常時の400倍~500倍のアクセスになるということもあります。
 
もともと,アクセスが多いお客様のホームページがさらに500倍となると,サーバーの負荷も相当なものです。
 
私どものサーバーも他社のサーバーも同じですが,サーバーに同時にアクセスできる”同時アクセス数制限”というものが設定してあり,このアクセス数を超えると「503エラー」というものが表示されます。
 
この同時アクセス数はセキュリティにも関わる情報のため,多くの場合は非公開,あるいは限定公開されている情報ですが,私どもは複数台の専用サーバーを効率よく運用しているため,他社のサーバーよりも同時アクセス数制限は緩やかだと自負しています。
 
なぜ,この同時アクセス数制限を緩やかにできるかというと,DNSラウンドロビンと呼ばれる技術を使用して,負荷が急上昇した特定の弁護士や司法書士ホームページを一時的に複数台のサーバー運用切り替えて負荷を分散しているからです。
 
このDNSラウンドロビン技術とは,本来ホームページの公開を1台のサーバーで運用していますが,アクセスが増えたときに,DNSゾーンファイルを書き換えて,2台のサーバーにホームページのデータを置き,順番にアクセスさせる,というものです。
 
とても専門的なので解りにくいかと思いますが,簡単に言うと,1台のサーバーを一時的に2台のサーバーで運用するということです。
全く同じサーバー性能で同じ設定なら単純計算で一時的に同時アクセス数の制限が倍の数値まで許容されることになります。
 
しかし,この負荷分散技術にもデメリットがあり,DNSゾーンファイルを書き換えて,インターネットの世界に反映されるまでに若干の時間を要するのです。
そのため,私どもとしては,ホームページが表示できない時間を発生させない,あるいは,最小限に抑える意味でも常にサーバー増強をしています。
 
また,サーバーの再起動などサーバーの定期メンテナンスも行なっておりますが,このときもホームページが表示されなくなってしまうため,アクセスの少ない深夜~朝型に実施しており,お客様の機会損失を最小限に抑えられるよう日々工夫しています。
 
余談ですが,つい先日も東北地方のある法律事務所のお客様のホームページのアクセスが通常時の300倍程度まで上昇したため,急遽DNSラウンドロビンを使用した運用に一時的に切り替えました。



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