今回は,弁護士や法律事務所のホームページ制作や司法書士ホームページ制作を行なう際に,知っておいて損はない”ユーザー心理”について書いてみたいと思います。
このユーザー心理はホームページ作成時以外にも十分に使えますので是非参考にしてみてくださいね。
マーケティングやセールスを学んだことがある人ならご存知だと思いますが,「人は何かを得られたときの喜びや快楽よりも,何かを失うときの恐怖のほうが行動する」という,いわゆる損失回避性といわれるものです。
日常生活で例えるなら,最近はみなくなりましたが,禁煙外来のCMがありましたね。
例えば,”禁煙”に関連するサービスをアプローチしたい場合は
「禁煙をすると,健康になったり運動したときに身体が楽です。」のように”得られるメリット”を伝えるよりも
「タバコを吸い続けると,肺がんなどのリスクが高まり最悪死に至ります」のほうが感情に刺さり,禁煙という行動を起こさせやすいのです。
次は私の好きな業務の一つの遺言相続を例にしてみたいと思います。
相続放棄などでは,
「3ヶ月以内に適切に相続放棄をすると面倒から解放されます」というよりも
「3ヶ月以内に適切に相続放棄をしないと最悪の場合,あなたが借金を返済する義務を負います」というように,何かを得られることよりも失う恐怖を与えた方が人を動かしやすいのです。
しかし,士業は広告の規制もありますが,あえてこんな露骨な表現をしたいという弁護士や司法書士の方は少ないので,適切な表現で”行動を起こさせる”ような文章やキャッチコピーを考えなくてはなりません。
おすすめは,「弁護士や司法書士に依頼するメリット」を強調しつつ「依頼しないことで起こりうる最悪の状況や恐怖感」にも触れることです。
こうすることで露骨になりすぎず,むしろ,”依頼しないことでクライアントが被る最悪の状況”を説明するのも誠実さの一つだと思いますがいかがでしょうか。
既にホームページをお持ちの弁護士・法律事務所の方,司法書士の方は上記のような視点でも一度考えてみると面白いと思います。