前回は「弁護士のホームページ」,「法律事務所のホームページ」,「司法書士事務所のホームページ」で競合の事務所のSEOで勝つための王道的な手法を案内させて頂きました。
今回はホームページ制作のあとに,手っ取り早くアクセスを増やす方法の一つである「リスティング広告(PPC)」を効果的に利用する方法について書きたいと思います。
リスティング広告の概要はこちらのページで案内しています。
リスティング広告という広告サービスが浸透してからしばらくが経ち,多くの方が利用するようになりましたのでこの記事をご覧いただいている弁護士や司法書士の方もご存知の方がいらっしゃることと思います。
リスティング広告とは一言で言うと
「GoogleやYahoo!などの検索結果の上部や下部に広告を表示させ,クリックされて初めて広告費が課金される入札方式の広告」です。リスティング広告はPPCとも呼ばれています。
広告を設定し,広告が表示されるだけでは費用はかかりませんが,入札方式なので競合事務所が沢山広告を出すと”クリックされたときのクリック単価”が高くなってしまいます。
できれば無駄な広告を出したくないと考えるのは当然のことですので,今回は弁護士ホームページ制作,法律事務所ホームページ制作,司法書士事務所ホームページ制作で低コストで最大限に効果を出すためのリスティング広告の出し方を簡単に説明したいと思います。
●効果的にリスティングを運用できない原因
「弁護士のホームページ」,「法律事務所のホームページ」,「司法書士事務所のホームページ」でリスティング広告を利用しようとすると,沢山のキーワードを設定する必要があります。
以前の記事でSEOを行なう際の”キーワードを選び方”について少し触れました。
リスティング広告もそれと同様に検索者数の多寡などを意識する必要がありますが,リスティングにおいては,検索者数の多寡以外にも”クリック単価”も意識する必要があります。
実はこの点を全く意識していない方がいるのです。
入札形式である以上は,競合する法律事務所のホームページや司法書士事務所のホームページが特定のキーワードで広告を出稿し,集中すると,クリック単価が高くなります。
他方,競合する事務所が広告を出していないようなキーワードで広告を出稿するとクリック単価は安くなります。
クリック単価が非常に高額な例としては
「交通事故 弁護士」 という広告のクリック単価は1クリックあたり約3,000円前後必要になります。
このキーワードで1クリックのみで受任ができるのであれば,とても安いですよね。
下品な言い方になってしまいますが,”3,000円で受任を買えた”ことになるからです。
しかし,現実問題として,多くの場合,このようなキーワードで受任に至ることは稀です。
広告予算が潤沢にあり,かつ,継続して広告を出し続けることができれば月に数件は受任ができると思いますが,現状はそんなに甘くありません。
クリック単価が数百円というキーワードを沢山設定した方が余程効果があります。
ではなぜ,こんなキーワードで広告を出し続けるのでしょうか。
これは非常に興味があったため,詳細に調べました。
おそらく,リスティング広告にあまり詳しくない弁護士や司法書士の方が,「思いつくキーワードを漫然と設定」している可能性が高いと思われます。
実際に,このようなキーワードで出稿しているホームページを調査してみると,非常に短期間のみの広告掲載で長期間掲載している事務所は非常に少なく,私が確認した限りでは掲載している事務所の入れ替わりが非常に激しいキーワードとなっています。
(大手の法律事務所は継続的に出している傾向にありました)
このように,あまり調べず「それっぽいキーワード」をなんとなく設定をしてしまうと,集客ができず,広告費の費用対効果がとても悪くなり,広告を継続できなくなってしまいます。
クリック単価が安く,受任に至りそうなキーワードでクリック単価の安いものをきちんと設定している事務所は,同じ予算でも沢山のアクセスを確保し,非常に費用対効果が優れた広告になります。
次回は,SEOとリスティング広告のキーワードの考え方について書きたいと思います。