弁護士・司法書士等の2018年のマーケティングの予想と対策-part2-

前回の記事の続編です。今回の記事はホームページを制作して公開した後に,弁護士や法律事務所,司法書士事務所の方がよく利用する「リスティング広告」にフォーカスしてみたいと思います。

前回の記事では法律事務所や弁護士のホームページのSEOやマーケティング全体にフォーカスしていますので,是非ご覧下さい。

弁護士や司法書士等の士業のリスティング広告の変化

弁護士や司法書士業界において「過払金バブル」があったことは比較的記憶に新しいかと思います。

この過払金バブルのあたりからリスティングを広告を利用する弁護士や司法書士は急増しましたが,同バブルが終焉に向かってからも過払い以外の業務でリスティング広告を利用している事務所は全国的に見れば緩やかに増加し続けています。
※地域によっては急増しています。

例えば,離婚などの男女問題業務,交通事故業務,労働問題(会社側・労働者側),敷金返還(多くは司法書士),債務整理業務,遺言相続業務などは同バブルの前後から今日に至るまで増加傾向にあります。

そして,これらの業務でリスティング広告を利用する事務所が増加するにつれて「雑な設定でリスティングを開始し,いい加減に広告を運用」している事務所も増えています。

特に気になるのは,費用対効果を完全に無視した広告運用を行っているケースです。

具体的にはあり得ないほどのビッグキーワードでの広告運用をしているようなケースが目立ちますが,集客効果に悩んでいるのではないでしょうか。

皆様もお手元のパソコンでGoogleなどで検索して頂きたいのですが,「弁護士」というキーワードで検索してみて下さい。
そうすると驚くことに,一般的な法律事務所が沢山ヒットしますよね。

士業のポータルサイトなどが,単に露出することだけを考えて費用対効果を無視してリスティング広告を利用するのであれば理解できますが,一般的な個人事務所や小〜中規模の事務所ではまず間違いなく費用対効果は悪いと言えます。
(士業のポータルサイトは露出し認知度を上げることで,掲載事務所数を増やすことができるため視点を変えると想定されたコストとも考えることができるのです)

そして上記の様な明らかに費用対効果を無視した,弁護士や司法書士がリスティングを利用しているのです。
また,そのような事務所の広告のリンク先ホームページを見てみると,やっぱりというか集客を考えていなさそうなホームページが表示されます,,。
※私たちはリスティング広告のリンク先を見るときは,課金されてしまうのを避けるため,URLを直接入力しています。

リスティング広告を利用する際はキーワードを設定する必要がありますが,キーワードを設定する際はキーワードを入力するユーザーの背景を想像したり,詳細に調査して設定をする必要があります。

上記の例でいうと「弁護士」というキーワードを入力するユーザーは,弁護士を探している人もいるかも知れませんが,下記のようなユーザーがいることも忘れてはいけません。
 ・弁護士という職業について調べているユーザー
 ・弁護士の現状を調べようとしているユーザー
 ・弁護士のニュースを調べようとしているユーザー
などが存在すると思います。

これらのユーザーに広告をクリックされることを想定していますか?
既に広告を設定している弁護士や司法書士の方は今一度,キーワードに隠れた心理や背景をよく考えてみて下さいね。

リスティング広告は適切に設定し運用することで非常に費用対効果の優れた集客手段の一つです。

2018年は2017年以上にリスティング広告が重要に!

ボチボチ売上が上がればいいや,という事務所にとってはあまり重要ではないですが,本気で沢山の集客をするぞ,とお考えの事務所にとっては,今年は昨年以上にリスティング広告の運用が重要な一年になることを予想しています。

これはネットマーケティングを積極的に行っている事務所が増加していることが大きな理由です。

ネットマーケティングといえば,SEO,リスティング,ポータル,比較サイト,バナーなどの手段がありますが,いずれの手法も実行している士業が増加傾向にあるため,昨年以上に導線の確保について慎重に検討し実行する必要があります。

中でもポータルサイトへ掲載している事務所の数は増減の幅が広く、入れ替わりも激しいのが現状でポータルサイトから他の手段に移行しつつあります。
とりわけ、リスティング広告に広告資金の投入先をシフトしようとしている事務所が増えていますので、今までリスティング広告を利用していなかったような事務所でもリスティング広告枠で毎日のように見かけるようになりました。

リスティング広告はクリックされて初めて広告費が課金されるシステムなので、広告経由でアクセスが増えなければ(クリックされなければ)広告費は0円なのでキーワードや広告文などを分析しながら設定すると非常に費用対効果が優れた広告といえます。(ポータルサイトは閲覧されてもされなくても費用が課金されるのでこの点は大きなメリットだと思います)

アクセスの導線の一つとしてリスティング広告は今年は昨年以上に注目されると思います。

弁護士や司法書士等の士業業界においては入れ替わりが激しいリスティング広告

上記のようにクリックされて初めて広告費が発生するため、多くの弁護士や司法書士の事務所は安易に広告を利用し始めており、「集客」することが本来の目的であるにも関わらず、「リスティング広告の設定をして広告を表示させることが目的」になっています。

リスティング広告の運用の相談をされることがありますが、設定状況を詳しく聞くとプロから見るとありえないような設定がされていたりします。

これは私どもに相談していただく一部の方以外にも非常に沢山あてはまるのではないでしょうか。
実際にあり得ないようにキーワードで検索してみても、広告が沢山表示されますので一度試してみて下さいね。

話が逸れてしまいそうなので本題に戻りますが、このような「リスティング広告の設定をして広告を表示させることが目的」となっている事務所が効率よく集客できることは100%ありえないので、リスティング広告から撤退していきます。

みなさんも是非特定のキーワードを入力するなどして、広告がいつまで表示されるか観察してみてくださいね。
ありえないキーワードを設定している事務所の広告の利用期間はせいぜい2ヶ月というところでしょう。

2018年は不正クリックが高度化!しっかりと運用することが重要に!

広告を利用している士業、これから利用する士業、利用しようか検討している士業などが増加しており、危機感を感じた士業の事務所は不正クリックという最悪な手段をとるケースが増加傾向にあります。

これは昔の記事でも少し書いていますが、「ライバルの事務所のリスティング広告を不正にクリックします」と宣伝している会社もあるほどなので充分にご注意いただきたいと思います。

月間広告費が高額な場合、競合の士業事務所にもライバル視されますので、不正クリックの的になったりします。

実際に私どものお客様にも毎日のように不正クリックをされているお客様が沢山いらっしゃいます。
不正クリック自体は、完全に防げるものもあれば、予防的に対処できるもの、防ぐことが難しくてGoogleやYahoo!に対して返金依頼しかできないものなどがありますがこの点は運用経験がない素人の方や経験が少ない方が判別することは難しいと思います。

広告に多額の費用を使っている場合は、リスティング広告のプロに任せた方がこの点は安心できると思います。

今一度広告の設定、不正クリックの状況などを見直してみて下さいね。

急にクリック数が増えた、予算をあげても昼には予算の上限に達している、無効なクリックが増えたなどの異変があれば要注意です。
もしかしたらあなたの事務所が不正クリックの餌食になっているかも知れません。

弁護士や司法書士等の士業の集客・マーケティングは原点回帰?!

2017年は弁護士や司法書士個人のホームページも法律事務所や司法書士事務所などの事務所単位のホームページも増加しました。
これからも士業人口が増え続ければホームページを制作する士業事務所も増加することは間違いないと思います。

私どももホームページからの集客は当然に力を入れており、2018年1月だけでも効率よく情報を収集し分析するシステムを3件開発しました。
これからもホームページを活用しながら今まで以上にお客様の集客のお手伝いをしていこうと考えています。

他方で、私どもは原点回帰とも言える方法にも着目しており実際に一定の成果をあげています。

具体的な手法は既存のお客様の競合が増えてしまう可能性があるため割愛しますが、非常に古典的な方法ではあるものの、費用対効果がとても優れており、最小限のマーケティング予算で実行できることが特徴です。

おそらく私どもだけではなく、原点回帰ともいえる手法が今年は増加する気がしています。
(前兆を複数確認しています)

さわりの部分だけ簡単に書いてみたいと思います。

2018年はオンライン戦略とオフライン戦略を同時進行で集客コストを低減

当ページの前半部分にリスティング広告についての記事を書きましたが、オンラインマーケティングを実行するには当然に予算が必要になります。

弁護士や司法書士などの士業の業務のうち、一部の業務についてはホームページやインターネット広告以外のオフラインのマーケティング戦術と組み合わせることで、オンラインのみでマーケティングを実行するよりも安価に済むことがあります。

例えば、新聞の折り込み、雑誌の広告、駅や電車のステッカー広告や看板、DM(※)などがありますが、ターゲット層によって使い分けることで非常に短期間かつ効率的に集客することができるのです。
※DMは広告の規定などがありますので、発送方法などに注意しなければなりませんが、適切に送る事で費用対効果は絶大です。

私たちは、オフラインのマーケティングでは、王道のダイレクトレスポンスマーケティング、紹介を獲得するマーケティングを得意としており、実績や事例も沢山ありますので、ご興味のある方は是非お問い合わせ下さい。

2018年の士業の注目オフライン集客ツール・集客手法

オフライン集客ツールに欠かせないものとして、「リーフレット」と「名刺」があります。

名刺に関しては、個性的なものからシンプルなものまで存在し、名刺の業者などがデザイン性をうたっているものまであります。
しかし、正直なところ、名刺は一般的なもので無難なものでも構わないと思います。

しかし、リーフレットには様々な工夫を凝らすことで、弁護士や司法書士や事務所に興味を持ってもらうことができるようになり下記のようなメリットが出てきます。

 1)紹介者が紹介しやすくなるツールとして活用
 2)名刺の代わりに活用する
 3)業務をアプローチしてくれる”営業マン”として活用

などです。他にも沢山ありますが、上記の3つは特筆したいです。

ページ数が多いパンフレットと異なりリーフレットには記載できる案内が限られていますが、だからこそうまく活用することで様々な強みがうまれます。

既にリーフレットをお持ちの方はその目的を見直してはいかがでしょうか。
これから作成する方も是非目的を再確認してみてくださいね。

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